変化球

野球がまだ創生期のころ、投手の投げる球種は当然のことながら直球一本だった。
本当に素朴なスポーツであったに違いない。
いかに遠くに飛ばすか、そんなことにゲームの面白さはあったのかも知れない。
もちろん、だからバントだとかそんな作戦めいたものはなかったと想像できる。
しかし、そんな野球事情を一変させる事件が起きたのだった。
それはある日、ある少年が投げた一球のためにである。
彼はボールを打たれないために球を変化させることを狙って、見事成功したのだった。
曲がる球の登場であった。
その時初めて曲がる球なるものを見たバッターは慌てふためいたとの言い伝えが残っているようである。
予期せぬ出来事に驚いたことであろう。
それから色んな変化球が考え出されて行ったのであった。
今の変化球全盛の時代は、その彼によってもたらされたのであった。
変化球によって野球の面白さが増幅していったのか、あるいはその醍醐味が失われていったのか、意見の分かれるところかも知れない。

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